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旅するねこ毛

むさしの猫のマルシェ 2017.10.15 雨のねこ祭り

ものすごく天気が悪かったです。
しかも寒い。
たーくんにも、普段全く信じていない神様にも
お願いしてみましたが願い叶わず。
たーくんは、猫だし。
雨の日は猫はのんびり寝るだけだから雨でも構わないわけで。
神様だって、信仰心を持たない人間の願いなど届かないであろう。


こんな天気で開催されるんじゃろかと現地に到着したのは12時。
イトーヨーカドーで時間をつぶし12時半に行ってみると
テントテントテント・・・
でも、良かった 開催されるみたい。

まだ準備段階だったのでまずは下見にゆっくりと
ブースを見て回る。
ここに出店されてる皆さまは、猫好きだけでなくて
そのほんの数歩先のところまで見ておられる。
(このイベントの趣旨がそうだと思います)
そういうことを考えながら回っていると
皆さんのことが愛おしくて、雨の中大変ですね、とか
一人ひとり抱きしめたい気持ちになりながら回る。
(キモイオバハンです)

むさしの地域猫の会のブースは大人気でしたねー
常に人が殺到してました。
音楽家の近藤研二さんと山田稔明さんのブースが
ありましたしね。Tシャツ 可愛かったです。




思っていたより小さい規模のイベントで
イベント嫌いな私にとってはこのくらいがちょうどよかったです。
フェスみたいに大きいのってあくまで私の感覚ですが
響かないんです 響いてほしい部分に。


13時になり、少し遅れて絵本の読み聞かせが始まりました。
有名なお話のようですが(実話)私は知りませんでした。

明日もいっしょにおきようね 捨て猫、でかおのはなし。


これは保健所に収容されていた一匹の猫のお話です。
詳しくは書きませんが、絵本で出版されています。

でかおの話ってどんなだろう。とプログラムを見てずっと
気になっていたのでネット検索しようと思えば概要はすべてわかる。
今はそんな世の中です。
でもさ、それじゃつまらないわけですよ。
だから私は当日まで何も知らないまま参加しました。


猫と人間は共生できるはずなのに、人間の都合で
毎日殺処分されています。
その現実と向き合わされるお話ですが、
悲しいだけではありません。
ちゃんと、光はあります。
なので、良かったら絵本を読んでみてください。

私は不覚にも泣いてしまいました。
傘があって良かったです。
泣いてるところなんて夫にも気づかれたくないですからね。


そして、地域猫座談会。


ねりまねこの理事長さん 副理事長さん、むさしの地域猫の会の会長さん。
そして、山下しづ香さんの司会で座談会は進められていきます。


地域猫にまつわる色々なお話をされていました。
寒さのせいで、腰が痛くなり(雨の降る中立ちっぱなしは
ヘルニアに響く・・・)途中意識がもうろうとしかけちゃいましたが
なんとか最後までその場にいることが出来ました。


印象に残ったことを。

ねりまねこさんの
「キャパを超えない」ということ。
ねりまねこさんはすべてお2人だけで動かれていらっしゃるようです。
これはもうブログを読んでいるだけでも、相当大変な事だと思います。
もちろん、ねりまねこさん以外でもむさしの地域猫の会さんだって
私の住む地域のNPO法人だって、個人のボランティアさんだって
みんなみんな大変です。

猫のために動くということは本当に大変な事です。
いずれ書きますが私も今、多頭飼い崩壊に少しだけ関わってます。
そこで涙、怒り、猫の死、色々な問題を見てきました。
どこも限界。
裕福で時間があるから活動してるなんて人はいないんです。
もしかしたら最初は「ちょっとだけお金もある、時間もある。」
だからやってみよう とスタートした人もいるかも知れません。

でも、猫に関われば関わるほどにそんな簡単なことではないと
いうことに気づきます。
どんどん増えていくのです。猫問題が。
そして、お金は足りなくなります。
猫のためにお金を作らないといけない、でもその前に
自分の生活もあります。
ボランティアというのは自分を犠牲にする人もいるかも
知れません。

でも私は「人間としての生活の基盤」が確立していないと
猫も人間も共倒れになってしまうのではないかと思ってます。
実際、時々お手伝いさせていただいている多頭飼い崩壊の件は
最初はスタッフも沢山いたようですが、精神的に参ってしまい
経済的にも、問題を抱え去っていった人もいます。

みな、忙しく、精神的にも経済的にもぎりぎりで
やっておられます。

そういうことをねりまねこさんはおっしゃっていて
自分たちはキャパを超えないようにしている、と
話されていたこと。とても印象的でした。


私が関わった猫ボランティアさんはボロボロで
ある日「こんなにやっていても猫たちは何もしてくれない」と
泣きながら話していました。
その方は経済的にもギリギリ、靴も服も古着でした。
精神的にもボロボロでした。
でも困ってる猫を見捨てることが出来ない、優しい人なんです。
そんな人にそこまで言わせてしまう環境。
完全にキャパを超えてしまったんだと思います。

キャパを超えない
この一線を守ることって、自分を守ることでもあると思うので
深く胸に沁みました。



あと、モチベーションについて。

困ってる猫に出会ってしまった場合どうするかと。

・動物病院や愛護センター、友人知人に相談する

今だったらSNSだってあります。
例えば、ねりまねこさんが実際に行ったことだと
説明してくださったのですが
仕事をしていて、2人とも留守時間が長いので
一日5000円払って動物病院に預かってもらい
夜に引き取りに行くという暮らしをしていたと。
このときの猫は、飼うつもりでそうしていたのか
里親を見つけるつもりだったのか、そのへんは分からないのですが
なるほど、そういう方法もあるなと。

もちろんお金は大変です。
でも、そこで出てくるのがねりまねこさんのお話された
モチベーションです。

ねりまねこさんはすごいですね。
言葉に迷いがありません。
だから、こうして沢山の人の心を動かすのでしょうね。

ねりまねこさんの話すモチベーションとは

困った猫を助けたいけど、賃貸だし仕事もあるし
助けてあげられない どうしよう

その先に進めないようならそこまでのモチベーションだと。

でも、何としてでも助けたい、とひとまず連れて帰ろうと
思ったとしますよね それがその、モチベーションの強さなんです。
そのモチベーションを大切にしてほしいと、
話されてました。(うろ覚えです すんません)
なんだかそれ聞いて、涙が出ちゃいました。


素晴らしいなと思ったのは、みなさん見捨てることを
非難はしません。
可愛そうだけど、自分ではどうしようもなくて、という気持ちを
実感として持っておられるからだと思います。
見捨てることを非難しないし、絶対に出来ることはあるから
通り過ぎないで!ともいいません。
押しつけがないのです。

こういうことが出来る、と情報を提供し相談にも乗ってくださる。
きっと、困ってる猫の事も、困ってる猫に出会ってしまって
困ってる人間のことも分かってしまう優しい方達なのでしょう。


殺処分される猫がいる。
子猫が公園に捨てられている。
交通事故にあった猫がいる。


きっと、猫嫌い以外の人間は胸を傷めると思うんです。
それが人間だと、私は信じているから。
だけど「仕方がない」
そう言い聞かせ、猫にごめんねごめんねと謝りながら
その場を立ち去る人が多いと思います。

だけど、座談会でねりまねこさん、むさしの地域猫の会会長さんが
お話されていたように、自分で何か出来ることは必ずあるんだ、と
私も思います。

猫ボランティアさんは、私たちが仕方がない、と通り過ぎてしまっていたことを
立ち止まり、必死に命を救おうとしてくださっています。
同じ、ひとりの人間です。
ということは誰だって出来ると思うんです。
もちろん、環境が邪魔することはあると思います。
それがねりまねこさんのおっしゃっていたモチベーションではないかと。
どんな環境であっても、モチベーションがあれば
何とかしようと思える。

そのモチベーションを大切にしていただければ、そういう力が集まれば
なんとかなるのではないかと。

そう感じさせてくれた座談会でした。

むさしの地域猫の会さん。

私は預かりスタッフさんや捕獲してくださる方にお任せしてしまって
何も出来ていなくて・・・というようなことを話されてましたが
ねりまねこさんがおっしゃってました。
司令塔がいないと始まらないと 大切な役割だと。
何もしてないなんてことはありません。
ブログを通しての間接的でしか知りませんが、
いつもいつも猫達のために一生懸命動かれています。

私はむさしの地域猫の会さんのブログに
心を動かされた読者です。
ブログで紡ぎ出される言葉の一つ一つがとても好きです。

そして、

最後はライブ。
寒さで正直、夫も私も体が限界で帰ろうと思ってました。
山田さんも本には感動したけど音楽は聴いたこともないし、
YOUTUBEで聴けるやんと。
近藤さんについてもブースでお見かけしたからそれでいいやと。
とにかく降りやまない雨の中ずっとあの場にいることが苦痛で苦痛で。

そう思ったのですが・・・途中休憩でコーヒーを飲みに
カフェに入ったら体が温もり、夫ももう少し頑張れると言ってくれたので
ステージへ。

たーくんが病気になって、旅立ってしまってから
私は音楽が聴けなくなりました。
あんなに好きだった音楽が、です
せっちゃんも、エレカシもハナレグミも・・・CDは埃をかぶった状態です。

心が廃人になっちゃったのかなぁ。
分からないです。

だから・・・
正直、山田さんの音楽も私の敬愛するせっちゃんやエレカシや・・・ハナレグミ
そんな人たちのように心を揺さぶらないでしょうよと。
本と音楽は別だしねと、生意気な気持ちでいたんですが。


演奏が始まってしばらくしてから・・・

じわじわと山田さんの歌声がささくれだった心を
ゆっくりと、しっとりと溶かしていくのが分かりました。

何これ すごい良くない?と夫に耳打ち。

可愛い缶からカラフルなキャンディーが
こぼれ出たような、
青空の下で聴いても、しとしとと降り続ける雨の中聴いても
猫を膝に乗せながらストーブの前で聴いても
どんなシチュエーションにもぴったりくる音楽でした。

とにかくライブの時の雨は降り続けていて
みんなめちゃくちゃ冷えていたと思います。
だけど、そんな悪天候の中集まっている人たちはすべて猫好きなんです。
猫好きなだけじゃなく、イベントの趣旨に賛同している人ばかり。
そんな人たちが集まり、山田さんの歌を聞き、近藤さんの歌を聴き(ふみふみ)
同じ感動を分かち合っている。

その場にいることだけでもありがたく、なんだかまた泣けてしまって
これまた傘があって良かったと。
傘で顔を隠しながら聴いていました。

アンコールもあって最後の最後になんと雨が止む。
山田さん「今?今やむ?」みたいなことをおっしゃってました。


その後私たちは新幹線で神戸に帰らないといけないので
すぐブースに立ち寄り本とCDを買いました。
本は五つ目の・・・は持っていたけど、一冊は誰かにあげたらいいかと。
CDはかわいい猫のイラストのやつにしました。
飾っても可愛いな・・・と。
すごい気に入ったイラストです ぼてっとしたお腹にヒゲの毛穴・・・
はまる・・・

そしてCD

朝からずっと聴いています。
おそらく重度のペットロスかと思われる私は音楽を聴くのが
怖かったんですが・・・
電源を抜いていたCDデッキのコンセントをさしCDを入れる。

良い曲です。

「些細なことのように」

旅立ったポチちゃんのことを歌った曲なのかなー
私は太助を思いながら何度も、何度も聴いています。


帰りは新幹線の中で地域猫に興味がない夫と色々話を。
興味がないのはもうしょうがないことなんでね。


私が関わっている猫ボラさんの話をしたり
ねりまねこさんやむさしの地域の話をしていたりする中で
夫が言いました。

「でも実際のところあの人たちはいくらくらい稼げているのだろう
生活は成り立っているのかな」


何言ってんの!
みんな猫で稼いでなんかいないよ!
今日の収益だってあの人達には一円も入らないと思うよ
活動のための収益にはなると思うけどあの人たちのポケットには
入らないと思うし山田さんだって近藤さんだって
他のスタッフさんだって多分ギャラはないと思う(あったらすみません)

それにみなさん基本は普通に仕事していて
その中でボランティアとして活動してて
猫の保護とかやってて、それが収益になんかなってないよ

と熱く説明しました。

そうか まだこういう認識の人がいるんだなぁと
一番身近にいる夫を見て気づかされたのでした。

私の知ってるボラさんも、猫保護団体さんも
一円にもなってないです。
自分の時間とお金を使い、活動しているのです。
どうしても足りない分は後方支援という形で支援してもらったり。
そんなサイクルでまわっています。

みんなお金は発生していないというと夫はすごく驚いていました。
なんでそんなことが出来るのかと。

猫が好きだから。
猫が好きゆえにその先を見てしまったから。
動かずにいられないのです。
困ってる猫をほっとけないのです。

私だってそうです あんなに好きだった服とかアクセサリーとか
興味ないです。
そんな買うお金あったら猫に使うし、ある程度たまったら
少しでも役立ててほしいと猫に寄付します。
お手伝いだって当然何も発生しません。
それが普通。

誰もが同じように猫を愛してて、自分にもできることを
模索してやっている、そんなことを夫に話しました。

いつか、飼い主のいない猫がいなくなることを
みんな願っているんだと。


このブログを通じて、何か少しでも伝わればいいなと
願いを込めて書きました。

長くなってすみません。

さて最後に昨日買ったものです☆
欲しかった豆皿はゲットしました。
他にも欲しかったのですが、買い占めはいかんと思い
2枚だけに・・・

むさしの猫のマルシェ 2017.10.15 雨のねこ祭り_a0091291_10124595.jpg


それにしても会場の皆さんの猫愛には負けました
皆さん色んな猫アイテムを身に着けておられて楽しかったです。

アナウンサーの山下さんは可愛い猫柄のワンピに靴にも猫がいて、
パンストも猫・・・
傘も猫・・・
可愛かったです 
夫「みんなどんだけ猫好きなんだ」と突っ込んでましたが
そのくらい猫率高かったです ネコの柄シャツを着てる素敵な男性もいたな~

それはどちらで??と聞きたくなるアイテムを皆さん身に着けて
おられてウォッチングも楽しかった!




追記

地域の皆さんが雨の中力を合わせて
一生懸命に作り上げたむさしの猫マルシェを
「規模の小さい」と表現してしまったこと、
自分の配慮のなさに嫌気がさします。
マルシェに携わった皆さま、ごめんなさい。
本来ならその部分は削除するべきだと思うのですが
自分の至らなさをあえて公開することで同じことを
繰り返さないように、と自分への戒めでそのままにしておきます。

そして悪天候は誰のせいでもありません。
自分だけが寒かった、辛かったなどと書いちゃう浅はかさも
これを読まれた関係者の方がいたら、どんな気持ちになるだろうと
いうことも、よく考えたら想像できそうなことなのに
完全にそういう部分が欠如してるようです。
ほんと、申し訳ないです。
こういう部分も私という人間の書いた駄文ではありますが
一部であるので、あえてこのままにしておきます。

不快な思いをされたり、悲しい思いをされた方が
いらっしゃったら申し訳ありません。




by tidakapa-apa2006 | 2017-10-16 10:37 | ネコ
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どうせ迷路なら          笑って行こうぜ       

by tidakapa-apa2006
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